ホクホク・濃厚・香ばしい!名産地の枝豆
米どころとして知られる新潟県は、じつは枝豆の名産地でもあります。作付面積は、日本全体でもトップクラス。しかし、農家の家庭内や、近所の人へのおすそ分けで消費されることが多く、全国の市場にはなかなか出回りません。知る人ぞ知る、特産品なのです。
弥彦村で、枝豆の栽培が本格的に始まったのは、1960年代のこと。米の生産調整を受け、転作作物として選ばれました。以来、50年以上、地域の自然に合わせた栽培方法を試行錯誤し、おいしい枝豆を作りつづけています。「伊彌彦ちゃまめ」の品種は、新潟系14号・味太郎・越後ハニー・新潟茶豆・晩酌5号・晩酌茶豆など。7月下旬~8月下旬にかけて出荷されます。
霊山・弥彦山からの冷風が生む寒暖差
弥彦山からは、冷たい風が吹き降りてきます。この冷気こそ、枝豆がおいしく育つポイントの一つ。茶豆が実り始める頃、日中は暖かく、太陽の光がたっぷり注ぎ、夜は急激に冷え込むという「昼夜の激しい寒暖差」が、茶豆に甘味とうま味と蓄えさせます。
雄大な信濃川のミネラル
弥彦村の一帯には、田んぼと枝豆畑が広がり、農業に適した環境であることがわかります。山から流れる川の水は、農業において微量要素といわれる「ミネラル」をたっぷりと含有。茶豆の良好な成長を促してくれます。
一番おいしい「完熟直前」に収穫
茶豆の収穫時期は、品種によって異なりますが、あえて「完熟一歩手前」で収穫します。じつは茶豆は、完全に熟してしまうと、甘味・うま味の源となる、アミノ酸と糖分が減ってしまうのです。一番多いのは、完熟直前。しかしこうすると、未熟なハネ豆(出荷できないもの)が増えてしまいます。そのため、収穫タイミングの見極めはとても重要。おいしい茶豆をたくさん用意できるよう、生産農家さんが工夫を凝らしてくれています。